[ジョージア] ジョージアってあのジョージア?ージョージア一見

「今度、ジョージア行くんです」
「ああ、アメリカのね」

ジョージアに行くこととなり、友人との間で幾度となく繰り返されたのがこの上記のやり取り。また、渡航に際して問い合わせた海外旅行保険、渡航先はアメリカではないジョージア!と念には念を入れて但し書きをしていたにも関わらず、行き先の欄にGeorgia in USAと書かれた、メールが返ってきた時にはひっくりかえりました。ちなみにアメリカのジョージアも国のジョージアも綴りは同じ「Georgia」です。

さすがにわが父は、「数年前までグルジアって呼ばれていたあの国?」と返してくれたのですが、それもひとえに力士の「栃の心」の優勝という快挙の恩恵だったと思えたりもします。「グルジア」は、ロシア語にちなんだ名称。同国は「在外公館名称を変更するための法改正案」によって、日本では2015年4月以降正式に「ジョージア」と表記されるようになりました。「ジョージア」という名称は、守護聖人ゲオルキウスにちなんだものです。とはいうものの、日本の航空券サイトなどでは2018年4月現在も「グルジア」と表示されます。

1991年に独立するまで旧ソビエト連邦の構成国である同国は、日本から直行便もないため遠く、ニュースで報じられることが少ないため、どんな国?と聞かれると「さぁ」と首をかしげることが多いのではないかと思います。

しかし、一度旅をするとその虜になるのが、この国。多様性に富む国土、ノスタルジックな街並み、温暖な気候と世界無形遺産となったワインや、グルジアの多声音楽(ポリフォニー)の歌謡、ジョージア人の人懐っこさで、また訪れたい国となるのがこのジョージアなのだとか。
さて、力士の栃の心ことレヴァニ・ゴルガゼさん出身のジョージアとはどんな国なのか?

ジョージア

ワイン

そんな疑問に答えてくれたのが、手続きのために訪れた在オランダのジョージア大使館の訪問者向けの資料。大量に置かれていたのが、ジョージアン・ワインのカタログ。ジョージアはワイン発祥の地と言われており、4000年前のワイン壺が発見されたと言われています。種類が豊富で、市民の飲み物です。実際、バザールや酒屋などではワインが量り売りであったり、立ち飲み屋もあるほど。街を歩いていると、試飲をすすめられます。
そもそもお酒を飲まぬ著者。ワインの味が分かるはずもなく・・・と思いきや、頂いたワイン、すっきりのあと味。おいしく頂きました。
トビリシの旧市街地のワイン屋さん
トビリシの旧市街地のワイン屋さん
お店の前を通ると、ワインの試飲をすすめられたりします。

食べ物

香辛料やナッツをたっぷり使った濃厚な風味が特徴的と言われるジョージア料理は、何を食べても美味。試したい食べ物のひとつがハチャプリ、「ジョージアのピザ」とも言われているこの料理は、チーズが入ったうす焼きパンです。生地にヨーグルトを練り込み、チーズを包み込んで両面を焼いて仕上げます。食堂で食したハッチャプリは少々小ぶりで冷めており、日本のパン屋で販売されているようなピザパン(汗)のような味。しかし、レンジで温めるとその風味が蘇ります。中のチーズがとろりと溶けて、美味。いろんなバージョンがあります。

ジョージア料理のお店は至る所にあるので、様々なお店で食べ比べたいところ。
ジョージア料理
パクチーの入ったサラダは濃厚な味のソース、濃い味の野菜との相性が抜群


温泉(とマッサージ)

「温かい」という意味のジョージアの首都トビリシは、温泉がわいていることに由来しています。市内に浴場がいくつかあるようです。狩りの矢で傷ついたキジは、偶然にも温泉の水に落ちたのですが、温泉の効力によって傷を回復させ、最後には飛び立ち逃れることができたという伝説があります。
この地の温泉は日本のように水着なしでの入浴。温泉は、個室と大衆浴場の2種類があるようです。シャワーのみの生活が長い著者にとってはなんとも嬉しいこと。
トビリシの公衆浴場
トビリシの公衆浴場、近くを通ると硫黄のにおいがします。

芸術鑑賞ージョージアバレエ・民族舞踏の鑑賞

ジョージアバレエの鑑賞。世界的なダンサー、ニーナ・アナニアシヴィリはジョージア出身。また日本人ダンサーも活躍中です。バレエと同時に注目したいのが、ジョージアの民族舞踊、ダイナミックな男性の舞踏と優雅で美しく、また時にダイナミックな女性の舞踏が魅力的です。プロのダンサーの舞踏は、劇場で楽しめます。

トビリシ市内の風景

トビリシ市内は、古い建造物も多く、石畳の道、少々狭いアップダウンの多い道、全てを含め異国情緒に溢れており、とりわけ旧市街地はどこを見ても絵になる不思議な魅力があります。

明確な目的なく歩いても、興味深いものを目にします。その一つが19世紀のバルコニー。道にぐっと突き出た木製あるいは鉄製のバルコニーは美しい装飾が施され、目を惹きます。比較的温暖な気候を愉しむためなのか、多くのバルコニーは十分なスペースが確保されています。
バルコニー
トビリシの街中でよく見られるバルコニー
しかし、上記はまだジョージアという国の表面を知っただけにすぎないようです。ジョージアに滞在するなら、ジョージア流の宴会「スプラ」を経験すべきとのこと。ディープなジョージア体験をしたいものです。

首都トビリシにも見どころが多いものの、ジョージアは国全体でムツヘタやスヴェティツヴェリ大聖堂、ドマニシ遺跡などに代表される古い遺跡、修道院といった歴史遺産、ハイキング、乗馬、スキーなど四季を通じてスポーツが楽しめるボルジョミ・ハラガウリ国立公園、トゥシェティ国立公園など数日の滞在ではもったいない。ジョージアにお越しの際は、ぜひ1週間以上の計画でお越しください。

ジョージアの基本情報


ジョージアは、コーカサス山脈の南麓、黒海の東岸に位置し、北方にロシア、南にトルコ、アルメニア、アゼルバイジャンと国境を接しています。地域としては、「西アジア」あるいは「東ヨーロッパ」に区分されていますが、ソビエト連邦から独立後から欧州連合(EU)への加盟を志向しており、政治・スポーツなどの国際組織には「東ヨーロッパ」と区分されることが多いようです。日本は同国を「中央アジア及びコーカサス地域」としています。国土は69,700.00平方キロ、この大きさは、アイルランドと同じぐらいです。

国土の大半は山岳地帯で、最高峰はシュハラ山(標高5201m)、唯一の火山であるカズベギ山(標高5074m)が第2の高山、2,100もの氷河があるものの、ロシアからの寒気は標高5000メートルのコーカサス山脈から遮断され、比較的温暖な地域であることが特徴です。

宗教は統計では約80パーセントがジョージア正教、次に多いのがイスラム教の約10パーセント、アルメニア教会とカトリックが後に続きます。

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