フィリピンのユースキャンプの実施 2

今回の会場はまたもルソン島中部のヌエバエシハ州。

一日のはじめのセッションは私が担当。切り抜いた花の形のカットアウトに①喜びの素となっていること②これまでに達成したこと③性質④大きな夢を書いてもらいます。

①ならば、家族だったり友人②コンテストで一番になった③友達想い④会計士になる等・・・基本的に参加者にこれからのワークの足場を築いてもらうというもの。

ただ、こういうワークは通訳者(英語→タガログ)との相性。特に通訳者、私の担当セッション中あまり集中していない様子。正直やりずらかったなぁ・・・(汗)

そのあとの活動では、グループダイナミクス、偏見についてのワーク。特に偏見については非常に興味深い意見が出てきます。

イスラム教徒、クリスチャン、タガログ語を母語とする人たち、ビサヤ、金持ち、貧乏人、先住民族、外国人について、ゲーム感覚でそれぞれについて思うことを口にしてもらいます。ゲーム感覚というのは、勿論グループは上記に挙げた全ての人たちを包含しているため、気分を害する人がいるためです。

イスラム教徒に関しては、一夫多妻、戦争をしている(ミンダナオでのこと)、テロリスト、宗教的等
クリスチャンに関しては、宗教的、スパゲッティ(女性用のチューブトップのようなノンスリーブの衣類)や短パンの着用(フィリピンは地方に行くほどに保守的なので、こういう恰好は好まれない)
タガログ語圏の人たちに関しては、流行の最先端、モダン等
ビサヤ語圏の人たち、お祭りが好き、メイド等・・・

ちなみに何故、タガログ語圏が取り出されるかというと、その言語を好ましいと思わない人が存在するからです。フィリピンには100以上の言語集団があり、その中でも8ぐらいのメインの言語集団があります。タガログ語とビサヤ語を母語とする人たちの数はそれほど違いはありませんが、タガログ語圏が首都圏とオーバーラップしているが故にタガログ語を基本としたフィリピノ語が出来ました。タガログ語=首都圏の言語、更には政府が勝手に決めた言語とみなすひとも少なからずいます。うちの旦那は、基本的にタガログ語を必要以外話したがりません。

ビサヤは貧しい地方で、メイドというイメージと結び付きます。「お宅のビサヤを貸して」=「洗濯機」を貸してほしいという隠語もあるほどです。貧しい=教育を受けていない=出来る仕事として、洗濯する人、メイドなど。かなり露骨ですが、日本でも気付ぬうちにこうした言葉を使っているのだと思います。

外国人として気になるのは、外国人へのイメージ。アメリカ白人、お金持ちをイメージする場合が多いようです。

平和系のキャンプで、偏見を認識させるワークは必ず行いますが、こうして参加者に認識してもらってもなかなか偏見なるものは無くならないのが悩ましいところです。

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