海外に出たら語学(英語)が上達するのか?条件付きで「YES」、しかし現実は甘くはない!

海外に出たら語学が伸びるのか?

条件付きで「YES」しかし、さらなる上を目指しているという場合は「NO」です。
NO●Aうさぎじゃないけど・・・
このうさこを見て、某英会話学校を思い出しました。

その言語以外にコミュニケーションを取る方法がないという場合は、環境が強制するために自動的に伸びる側面はあるとおもいます。しかし、簡単な会話はできるようになっても、ある一定のレベルで止まるのではないかと思います。

これは母語に対する態度と同じでしょう。母語である日本語、日常会話はもちろんその表現や理解度において問題はありませんが、仕事関係で専門的なことを説明する語学力は、日本語とプラスアルファですし、美しい日本語とそうではない日本語があります。

海外生活と語学の伸びに関する苦い経験

社会人となり、仕事に没頭していた著者でしたが、年月を経るに従って、もっと勉強したい思いは強くなりました。○○歳までに修士を取ることを考えていたため、最低なんとしても数年以内に海外にでなければという焦りもありました。

海外に出る=語学が伸びる。という考えはあまりなかったものの、環境が強制するというのは何よりも好ましいものでした。その時に唯一勉強していたのは英語とフランス語、韓国語少々。英語を除いた二つの言語はとても話せるレベルではありませんでしたので、自ずと英語を話さざる得ないことになることを期待しました。

その時に海外に出れる選択肢は、会社を辞めて語学留学、あるいは駐在員として派遣されるでした。ワーキングホリデーや協力隊、その他諸々の選択肢を考えないわけでもありませんでしたが、交渉の末、会社が海外駐在員として半年間私を海外に送ってくれることになりました。送られた国はフィリピン(これが今後ながーく付き合う国との出会いでした)。

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フィリピンの公用語は英語・・・だけど・・・

フィリピンの英語環境は?

フィリピンの公用語はタガログ語をベースにしたフィリピノ語と英語です。小・高校の理数系の授業は英語で行われ、小学生でも英語が照れながら、間違いを恐れながら話せます。大学の教科書は英語のものが殆どで、ディスカッションこそはフィリピノ語ですが、プレゼンテーションなどは英語で行っており、社会の広範で英語が使われています。

社会的に上流と言われるお金持ちの家の人たちは、家の中の会話も英語でフィリピノ語や彼らの母語(母語とされる言語は100以上フィリピンに存在しています)は話していない家もあります。

日常や私の居たオフィスで使われていた言葉は、英語とフィリピノ語(タガログ語)が混ざったタグリッシュ、フィリピノ語そして肝心な英語が本当に少しだけでした。

結局この現状から、環境からの英語の能力向上は望めないと判断し、仕事に邁進。時間があるときに、英語の日刊紙に目を通していました。環境が私の語学力を伸ばすための努力を後押ししてくれると甘く考えていましたが、そうはなりませんでした。得られたのは、貴重な海外での職務経験でした。 

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大学院入学

その後帰国してからの独学の語学学習が功を奏してか、運良く大学院の奨学金を得ることが出来た私は、夢にまで見た大学院留学にウキウキでした。しかし、授業が始まるやいなリーディングの多さ、課題の多さに、それをこなして授業に出るべく寝ずに授業に出席したことが何度もありました。

ここで、遅すぎたものの漸く英語学習の指針、具体的に英語のどこを伸ばしたいのかがよりクリアーに見えました。

① 読むスピードを上げる→時間を決めてひたすら読む
② 理解の精度を上げる→サマリーする(読んだことを人に話す、短い文章で書き表す)
③ 批判的に読む→各論文などとポイントの読み比べができる

多読という英語学習があり、試したことがありますが、その時に試し具合は甘かったと大学院に入ってから思い知らされます。

とにかく英語の読書量が足りない!

兎に角、英語で読んだ量が足りないというのは困ったものです。丁寧に読める技術も要求されつつも、数をこなさないといけません。数をこなしながら批判的に文献を読み解く力の不足・・・大学院時代からの課題は今だに課題のままです。

関連ブログ「名探偵コナンの緋色シリーズのタイトルの由来シャーロックホームズ「緋色の研究(A Study in Scarlet)」を英語で読もう

語学の更に上を目指す上達には何が必要なのか?

多読、精聴、発音練習、記述をまんべんなく鍛えられたらよいのですが、まず私のような課題がある場合は、多読と発音記号に注意した発音練習と精聴だと考えられます。

多読

多読もただ闇雲に読むのではなくて、自分の英語のレベルにあったものを読むこと。自分のレベルがわからないという場合もありますが、本を読む中でわからない単語が5%以上ある場合は、その本は自分のレベルにあっていないと言われます。

また、圧倒的に読む量が足りない場合は、多読の前に精読することがすすめられます。しっかり読んで、理解ができていること、文章のパターンがわかることが大切です。これをせずに多読をしても、効果は薄いのではないかと思われます。

発音とリスニング

自分では練習しづらいのですが、今では発音に特化した書籍も販売されているため、それらを参考にしながら、練習しつつ、リスニングをするのがよいでしょう。発音をしっかりと抑えることで、英語のリスニングも伸びます。そもそも、英語の試験等で、スピーカーの音質が悪くてしっかり文章や会話が聞こえないときがあると思いますが、母語である日本語の場合は、多少聞こえが悪くても内容を理解することができます。それは、発音やパターンなどから、総合的に理解が出来ているからです。英語でそれが出来ないのは、きちんと発音を踏まえた学習をしていないからだと思います。

書くこと

日記を書くのがよいとか、サマリーを書くのがよい等の本を読んだことがありますが、書くことを習慣化するのは◎だと思います。とにかく、書かずには上達しません。しかし、問題は、だれも間違いを修正してくれないこと。

この場合はオンライン添削を利用する等、他者が添削してくれることが望ましいのですが、英語の本を読む時に、自分が書いていると感じているように読むことで、自らの文章を客観化して、修正・添削する方法があります。

「英語話せる!かっこいい!」を卒業する日本を目指す

日本だと、英語話せると「すごーい」って話しになりますが、海外、特に先進国と呼ばれる国では英語は話せて当たり前のこと。
もちろん、日本語と英語は言語的に非常に遠いので、マスターできるようになるまでに、かかる時間は長いと言われています。しかし、これは教育制度とカリキュラムの問題で、恐らくそれを改善すれば日本人で、日本に生活していようとも高校を卒業するまでには簡単な会話が出来るレベルにまで到達するはずと思っています。

もしくは、そもそも英語を学ぼうと力まず、比較的日本語に構造が近い韓国語(語彙と文字は異なりますが。。)、漢字の仕組みがわかる日本人にはもってこいの中国語などを東アジアの言語を学ぶ機会がもっとできたら良いように思います。

ヨーロッパに住んで、大学までの高等教育を受けるとある種英語+フランス語、あるいはスペイン語が話せる、ここオランダでは、オランダ語話者がドイツ語を学ぶ、あるいは逆のパターンをよく聞きます。言語の構造の近さと地理・政治的つながりの故でしょうが、それが可能な環境を作っているようにも思います。

結論は、海外に出たからと言って自動的に語学ができるようになるわけではありません。基本の読解、ライティング、リスニング、スピーキングができるのはスタートライン。

かつて、フィリピンの英語学校の調査をしたことがあります。出身国が同じ人同士固まる傾向を見ました。語学学校に行くとしたら日本人が少ないところが良いと思います。

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